【悩み・2】最近、水っぽい下痢が続いています

下痢の原因は二つあります。一つは、腸が冷えて過敏になり、大腸の蠕動運動が激しくなること。便は本来、蠕動運動によって大腸内を上へ横へと移動しながら徐々に水分が吸収され、ほどよい硬さになって肛門から排出されます。ところが蠕動運動が激し過ぎると、便の水分が吸収されないうちに大腸内を通過してしまうため、下痢になるのです。

もう一つ、炎症が原因で起こることも。人は強いストレスを感じると、脳からCRHというストレスホルモンが分泌されます。これが神経を伝って腸に到達することで粘膜が炎症を起こし、下痢を誘発するのです。どちらの場合も、予防策はおなかを冷やさないこと。冷たい物の摂り過ぎを避け、夏も薄い腹巻きの着用がおすすめです。飲料水は吸収がよく胃腸への負担が少ない軟水を選びましょう。

下痢のときは水分を控えがちですが、脱水にも注意が必要。常温の軟水を少しずつ摂り、お粥など消化のよい食事を心がけてください。ただし暑い時期は食中毒など放置してはいけない下痢も頻発します。7日以上続いたり血便が見られたら、すぐに医療機関を受診してください。

 

(イラスト:末続あけみ)