口パクパクの金魚になっていませんか
家でじっと待っているのもイライラします。イライラしている者同士が顔を合わせていても、事態は改善しません。まず、シチュエーションを変えることです。
近くのコンビニへ行くのは、どうでしょうか。それも、あんまりせかせか急がない。スローテンポです。
そして、外の空気を、酸素が体中に行き渡るように、深呼吸します。怒りを体の中の古い空気とともに、全部吐き出す感覚です。
肺に入った酸素は、血液と一緒に脳まで運ばれます。水面で口をパクパクしている金魚のようになってしまった大脳皮質も、新鮮な酸素が届けば活性化します。
また元気になって、怒りを制御するという大事な役割を務めてくれます。
イライラせずに、脳に酸素をしっかりと補給して、帰ってきたら、笑顔で「おかえりなさい」と迎えてあげてください。
子どももわかってくれます。怒りの種をひとつ減らすことができるはずです。怒りそうになったら「はい、酸素!」を忘れずに。
※本稿は『感情的な自分から卒業する本』(アスコム)の一部を再編集したものです。
『感情的な自分から卒業する本』(著:和田秀樹/アスコム)
感情とは何でしょうか?
目には見えないけど、確かにあなたの中に存在しています。自分にとって大切なものである半面、自分を振り回すやっかいな存在でもあります。
「ふざけるな!」「何度言ったらわかるの?」「自分勝手すぎる!」「なんでそんなひどいことが言えるの?」「相手がそんな態度を示さなければ、こんなに頭にくることはないのに!」
思わず相手を責めてしまいます。でも、残念ながら、どれだけ言っても相手が変わることはほとんどありませんし、変えるためには、とてつもない時間と労力がかかります。感情的に反応して損をするのはあなた自身です。