タオルが絞れるほどの大流血
沼田市薄根町の自宅にたどりついたのは、襲撃からおよそ30分後。血まみれの金井さんを見て駆け寄ってきた近所の“おっかあ”が声をかけた。「それ、なにしたん!」「クマにやられたみてぇだ」。
その言葉に彼女は驚愕した顔をして、「いいよ、車で行くべ!」とすぐさま病院へと連れていってくれた。金井さんは自分で運転をしていたが、そのまま病院へ行くことまでは考えていなかったという。
「たぶん、話しかけられていなかったらすぐに病院へ行ってなかったかもしれない。タオルが絞れるほど血が出ていたけど、興奮状態だったのか、大怪我だという自覚はそこまでなかったと思うなぁ」
病院に着くと、すぐに診察や傷の処置、レントゲン撮影等が施された。眉上の骨の一部が陥没し、皮膚の裂傷は複数。眉上は2針、頭部は5針を縫う深手だ。医師からは2週間ほどの入院を告げられた。
その後は、感染症なども起こさず順調に回復。眉上の骨が少し陥没したままだが、幸い後遺症はなかった。