東京BRT

2018年8月、東京都は、2020東京オリンピックの前に虎ノ門〜晴海二丁目でプレ運行することを発表。築地市場跡地の環状2号線は仮設道路に片側1車線をバスレーンとし、停留所は虎ノ門ヒルズ、新橋、勝どきBRT、晴海BRTターミナルの4ヵ所に設け、便数は1時間当たり、平日の朝夕の通勤時間帯は6便、平日の日中と土日・祝日は4便。運賃は大人220円と決まった。

オリンピック後、2021年度には東京テレポートへ延伸するほか豊洲地区の路線を新設し、2022年度に選手村を再整備したマンションの入居開始に合わせて本格運行を開始するというスケジュールであった。

『日本のバス問題-高度成長期の隆盛から経営破綻、再生の時代へ』(著:佐藤信之/中央公論新社)

2020年の7月開催を予定していた2020東京オリンピックは、新型コロナの感染拡大により1年延期された。新会社「東京BRT」の設立も遅れたものの、京成バス100%出資により2019年7月に設立された。

東京BRTは、公設民営の上下分離で、東京都整備局がインフラを整備し、東京BRTと京成バス(連節バス)が運行するというもの。東京BRTにも、制度が整った段階で、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の出資を予定した。

当初プレ運行開始はオリンピック前の2020年5月を予定していたが、結局2020年10月1日まで遅れ、プレ運行(1次)の運行開始となった。平日ピーク1時間当たり6便、平日の日中と土曜日・休日は1時間当たり4便。燃料電池車5台、ディーゼルバス車3台、ディーゼルハイブリッド・連節車1台が虎ノ門ヒルズ〜新橋〜勝どきBRT〜晴海BRTバスターミナル間を走りはじめた。

プレ運行(2次)は、オリンピック後の運行開始予定であったが停留所工事の入札不調により遅れ、2023年4月1日となった。従来のルートを幹線ルートとして、虎ノ門ヒルズ〜新橋〜勝どきBRT〜東京テレポートに延伸。これに新しく晴海・豊洲ルートの虎ノ門ヒルズ〜新橋〜勝どきBRT〜晴海中央〜晴海BRT〜豊洲〜ミチノテラス豊洲が追加された。

7月16日にこのうち豊洲ルートのダイヤを改正し、平日上り23便を44 便に、下り21便を45便に、土休日は上り23便を45便、下り21便を45便に大幅に増便した。

2024年2月1日に本格運行を開始。HARUMI FLAGルートの運行を開始。環状2号線築地地区の完成にともなう経路変更で、勝どきBRT〜新橋間の上りの所要時間は、従来の7〜8分が4分に短縮された。