晩年の母に学んだこと

祖父母がいて、両親がいて、私がいて──。そして私には、亡き夫との間に生まれた息子の二千翔(にちか)と、明石家さんまさんとの間に生まれた娘のIMALUという二人の子どもがいます。両親が私にしてくれたことを私も子どもたちにしたい、という思いはありましたね。

先ほどお話ししたように、私自身が子どものころ食卓で家族と過ごす時間が大好きだったので、子どもたちが小さい間は、食事中はテレビをつけず、食卓でお互いにその日あったことを話すようにしていたのです。一時期、仕事をセーブしていたこともありました。

二千翔はようやく今年、結婚することになりました。一昨年のお正月に、「来年は彼女を見つけて、40歳までには結婚したい」と宣言していたことを実現。コロナ禍の間に太ってしまったので減量するなどして、目標に向かって努力していました。大丈夫かなと心配していたんですけど、いい出会いがあって。いま息子夫婦は、うちの近くに住んでいます。

お相手の方は一般の方でお勤めをしているので、「家事とか無理しなくていいのよ」と私から言いました。そうしたら息子がご飯を作っているみたいで、料理本ではなくユーチューブを見ながらというのが、いま流。

昔、私が子どもたちによく作っていたのは、母から受け継いだコロッケやけんちん汁でしたが、そういうものは作っていないんじゃないかな。息子はわが家ではまったく何もしなかったけど、新居でがんばっているようです。