今思えば、その最中にいる時は苦しくて、不安で、嫌でたまらなかったその時間もすべて、私にとって必要な時間だった。苦しみ抜いた先に光が見えて、その光をたどって進んでいくことで、自信や強さを得られた。
正しいと思っていてもそれが正しくなかったのではないか。もっと別の方法があったのではないか。迷ったり、悩んだり、苦しい時間から逃げなかったから、何が自分の課題なのかを知ることができたし、少なからず、私は乗り越えることができたと思っている。
試合に出たくて、活躍したくてバレーボール選手としてのスタートを切ったのに、なかなかチャンスが与えられず「何がダメなんだろう」ともがいていた時間。試合に出るようになればなったで、思い通りのプレーができなかった、大事な場面でミスをしてしまった、ここぞという1点が決められなかった悔しさ。絶対に勝たなければいけない試合で負けた後に味わう、なんとも言葉にすることができないあの思い。
そのひとつひとつから目を背けることは簡単だ。でも、逃げずに苦しむ時は苦しむ。だから見える光は輝く。
苦しみ抜いた先に見える光こそが本物で、今は苦しいけれど「いつか必ず光がある」と信じて進み続けることができる人こそが、強い人だと私は信じている。
