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noteが主催する「創作大賞2023」で幻冬舎賞を受賞した斉藤ナミさん。SNSを中心にコミカルな文体で人気を集めています。「愛されたい」が私のすべて。自己愛まみれの奮闘記、『褒めてくれてもいいんですよ?』を上梓した斉藤さんによる連載「嫉妬についてのエトセトラ」。第15回は「PTA、オンラインサロン…所属コミュニティ間嫉妬地獄!」です

前回「斉藤ナミ「男の嫉妬とは。昔の上司は、営業成績が並んだ途端〈若い女だから〉と言った。〈器がおちょこサイズ男〉と命名した」はこちら

PTAのグループLINE

うわー。またグループLINEの未読が20件以上になっている。

今年はPTAの役員になり、月に最低1回は集まったりLINEグループでやりとりをしたりしている。女性11名、男性1名だ。

半年が経ち、だんだん仲良くなる人たちもいて「Nintendo Switch2ゲットしたよ」だの「昨日のドラマ観た?」だのと関係ない雑談でも頻繁に通知が鳴る。

微妙な人間関係もできていて、ときおり「その言い方はやめた方が……」なんていうやりとりも見かけ、狭いコミュニティ特有の空気にウッとなる。

正直なところ、あまり関わりたくないというのが本音だ。「本を出しているなんてすごーい」と持ち上げられたかと思えば、作業をするたびに「すいませんね、こんなすごい人にこんなことさせて」と、褒めているんだか嫌味なんだか分からない対応をされる。仕事でLINEの返事が遅れ、「遅くなりました!」と送った際に「斉藤さんはお忙しいから(笑)」といった返信が来ることもある。

なんなんだ、そのカッコ笑いは? てか、あんた誰? みんなニックネームで、アイコンは子どもやペットの写真で、誰が誰だかわかんないんだよ! とムカっとくるが、子どもが人質なのでニコニコしておくしかない。

そして、もしかしたら嫉妬されているのかもしれないな……とも思う。

このLINEグループで日々繰り広げられる小さな戦いは、私たちが社会で所属するあらゆるコミュニティの縮図にも思える。そこには嫉妬が必ず存在する。