水足さんが伝える「周囲のサポート」の大切さ
ファンミーティングの後に開かれた懇親会では、補聴器ユーザーやケアする立場の人たちからも水足さんへ質問が殺到していました。懇親会後に水足さんにお話を伺うと、これから補聴器を装用したいと考える人に向けてのほか、私たち周囲の健聴者ができることについても教えてくれました。
「難聴は“微笑みの障害”といわれています。耳が聞こえにくい人は、コミュニケーションが上手く行かないと無理に作り笑いをする。そうするうちに、自然と疎外感を感じるようになるのです。
また、どの方向から声が飛んでくるかでも、聞こえは変わります。例えば、お母さんが台所で洗い物をしているところに後ろから声をかけたとします。雑音もありますから、とても厳しい状況です。こんなとき、肩を軽く叩いて、顔をお互い見合った状態で話せば、同じ大きさの声でも聞き取りやすくなる。周囲の人の工夫でもコミュニケーションは変わります。
実は、難聴者はうつ病につながりやすいことが研究で分かっています。特に男性にその傾向が見られ、退職後に社会との接点が急激に減ってしまうということも関係しているのではないかと推測します。
高齢者に多いというイメージを持たれる方がいらっしゃると思いますが、実は難聴を発症するのに、年齢は関係ありません。難聴に気付いたらいち早く補聴器の使用を検討してください。聴力はその間も徐々に失われていき、失われたものを取り戻すのは難しいのです」