自分のことは後回し、無理をしすぎていませんか?
●たった1年で髪が真っ白、睡眠障害、突発性難聴…
介護する方に何よりお伝えしたいのは、「自分自身を大切にしてください」ということです。
突然、在宅介護の世界に放り込まれて大混乱。在宅での介護を始めたばかりの頃は、「大切な人なんだから自分が介護する」という気持ちが前に出すぎて、無理をする方が多いのです。
「私は健康だから大丈夫。2〜3日眠れなくても、おばあちゃんのため」と思っている方ほど要注意です。
介護している人の健康はすごく考えているけれど、自分自身の健康はついつい後回しになりがちです。それは体だけでなく、メンタルの面でも。
たった1年で髪の毛がすっかり白くなったり、睡眠障害に悩まされて仕事を辞めざるを得なくなったり、突発性難聴で両耳がまったく聴こえなくなったりする介護者を何人も見てきました。
介護をする人は、介護を受ける人の生活や健康を最優先に考え、自分のことは二の次になりがちです。自分のことを後回しにし続けることで、どんどんしんどくなります。
無理をして、無理をして……心のどこかで「まだいける」と思っている時点で危険信号です。実はすでに心身の限界が近づいているのかもしれません。
介護はいつ終わりが来るかわからない。だからこそ、まずは自分を大切にすることを意識してほしいです。どうぞ無理をしないでください。
自分自身を優先することに対して罪悪感を抱く必要はありません。自分の健康と心の安定が保たれてこそ、余裕のある介護が続けられます。