施設を利用する前は抵抗感があっても、実際に利用してみると「最高じゃん!」と思う方も少なくありません。

たとえば、食事は上げ膳据え膳。黙っていても食事が運ばれてきて、「XXさん、お昼ごはんが来ましたよ〜」と職員が声をかけてくれます。

毎日カップラーメンや菓子パンばかりだった方には、大きな変化です。管理栄養士が栄養管理した健康的な食事が提供されるため、血液検査の数値が改善したという話も珍しくありません。

食事は必ずしも決められたものだけではなく、出前を取ったり外食に行ったりすることも可能です(施設によります)。「×月×日、出前を取りますけど、Xさんもいかがですか?」という軽いノリで、ラーメンを職員と一緒に楽しむこともあります。

外食では、好きなメニューを企画して、ご家族や職員と一緒に楽しむことも。

たとえば、普段は少食な方が大好きなうな重を食べて、「こんなにおいしいのは初めて!」と満面の笑みを見せてくれることもあり、職員にとっても大きな喜びです。

移動スーパーが来ることもあります。92歳の男性は先日、お刺身とバナナと菓子パンを買ってニッコニコしていました。

 

施設入居の際に、ご本人とご家族に持ち物の説明をするときには、「今まで使っていたなじみのものがあれば、何でも持ってきてください」とお伝えしています。過去に、賞状を山ほど持ってきたり、仏壇を持ってきた方までいました。

賞状を眺めるのが生きがい。毎日仏壇に手を合わせるのが習慣。当たり前だった生活が当たり前に続けられるように配慮しています。