では、どんな方法が効果的なのでしょうか。それは、股関節や太もも、ふくらはぎなど全身の7割を占める下半身の筋肉を刺激する運動です。なかでも、血液を心臓まで送り返すポンプ機能を持ち、第2の心臓ともいわれるふくらはぎの筋肉を積極的に動かしましょう。
次のページから、私たちが抗加齢ドックで行っている「血流再生リハビリ」のなかから、レベル1「かかと上げ」、レベル2「片足立ち」、レベル3「ゆるジャンプ」の3つの運動を紹介します。
ご自分の体力に合わせて、無理なく続けられるものを毎日行うようにしてください。これらの運動は血管力を強化するだけでなく、筋肉量の維持や増加、脳や内臓を若返らせる効果も期待できます。
注意点としては、自律神経が不安定な起床直後の時間帯や、消化のために多量の血液が胃腸に集中している食後1時間以内は避けること。朝、目が覚めてから30分以上、または食後1時間以上たってから行うといいでしょう。
さらに、規則正しい生活を心がけることも重要です。血管の劣化を防ぐ作用があるメラトニンの分泌や、老廃物の排出は就寝中に行われるため、睡眠時間は6~7時間しっかり確保します。
ほかにも、血管の内膜を傷つける喫煙は避け、飲酒もほどほどに。血糖値の上昇を緩やかにするために、豊富な食物繊維と栄養バランスのとれた朝食を欠かさないようにしましょう。こうした日々の積み重ねが、血管力アップに繋がっていくのです。