定信が大老になれなかった理由は…
悩ましいのが、酒井です。
この家からは忠世、忠勝、忠清、忠績という4名が大老に就任していますが、みな老中経験者。
政治実績を積んで、より高みを目指そうか。うまい具合に一族に大老になっている者もいるしな。というように、井伊パターンと土井・堀田パターンのハイブリッドと見るべき人々です。実力もあるし、家柄も申し分ない。
松平定信が大老を目指したのなら、それは土井利勝、堀田正俊パターンになります。決して前例がないことではないのです。
となると、彼が大老になれなかったのは、家柄に問題があったからではありません。周囲に文句を言わせぬだけの実力が足りなかったため、ということにならざるを得ない。
もっとも、このときの「実力」の意味する内容が、誰もが評価できる行政実績を蓄積することではなく、陰湿な人間関係を泳ぎ切ることだった、という点が定信の苦悩に直結していたのかもしれませんが。
大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)〜」
【放送予定】2025年1月~
【作】森下佳子
【主演】横浜流星(蔦屋重三郎 役)
【制作統括】藤並英樹 【プロデューサー】石村将太、松田恭典 【演出】大原 拓、深川貴志
【放送予定】[総合]日曜 午後8時00分 / 再放送 翌週土曜 午後1時05分[BS・BSP4K]日曜 午後6時00分 [BSP4K]日曜 午後0時15分





