腸漏れが改善したら肉や魚を積極的に食べていただきたいところですが、消化酵素や胆汁酸が十分に満たされるまでは、胃もたれなどの症状があるかもしれません。まずは毎日少しずつ肉や魚の量を増やしていき、「美味しくたっぷり食べられる」ことを目指しましょう。
最近は血糖値の急上昇を抑えるために、野菜を最初に食べる「ベジファースト」を取り入れる人も増えています。しかし、年を重ねると食が細くなるため、先に野菜でお腹がふくれ、たんぱく質の摂取量が減っては意味がありません。
私が推奨しているのは、「たんぱく質ファースト」。食べる順番は、(1) 肉・魚・卵などのメイン料理→(2) 野菜のおかず→(3) ご飯などの炭水化物です。
最初に、良質のたんぱく源である肉や魚を摂りましょう。たんぱく質の摂取量は体重1kgあたり1日1~1.5gが推奨されていますが、いちいち計算するのは大変ですし、消化吸収できる量には個人差があります。
ですから、「気持ちよく食べられるマックスの量」を意識しましょう。そして次に野菜、最後にご飯を適量食べる。これならたんぱく質を十分に摂取できますし、ご飯など糖質の摂りすぎも防げます。
たんぱく質には動物性と植物性がありますが、栄養面では動物性が圧勝。ヒトが利用しやすい構造になっていて、植物性たんぱく質には含まれないビタミンB12も豊富です。
ちなみに肉と魚はどちらも動物性で優秀食材ですが、魚は可食部分が少なく、切り身でも60gほど。肉に比べ、量を摂りづらいのが難点です。魚を食べるときは、焼き魚にお刺身を足すなど、たんぱく質が少なくならないように工夫しましょう。