汚いものでも見るかのように……
自宅にいる時ならまだしも、外出中にいつおなかが動き出すか予測がつかないのは勘弁してほしい。ひとたび催してしまったら待ったなし。公園だろうが駅だろうが、最初に目についたトイレに駆け込むしかないのだ。そのため、初めて出かける場所ではトイレの位置をぬかりなく調べておく。
万が一、出先で便を漏らしてしまったら……と怖くなり、今ではスカートやパンツは黒っぽいものしか着用できなくなった。服装や食事に加え、この体質の影響は趣味で続けている陸上競技にも及んでいる。
大会では会場に着くと高確率でおなかがグルグルし始め、試合直前に利用者の少ないトイレへと駆け込むのがもはやルーティン。レディが出すとは思えない音を放ちながら出すものを出さないと、怖くて試合に集中できないのだ。
自宅ではせめて気を使わずにいつでも排便できる環境にしたいと、夫とは完全にトイレを分けた。結婚して40年近くになるので恥じらいは薄れているが、排尿排便の音を聞かれるのも、耳にするのも嫌なのである。
私のようにおなかを下しやすい体質に悩む人は、どのような生活をしているのだろう。便秘と比較して、「出せているんだからいいじゃない」と軽く思われているようなのもとても悔しい。
下痢気味だというと困惑されたり、汚いものでも見たかのような顔をされたり。便秘の対処法の特集をよく見かけるが、下痢はその限りではない。誰かと、この悩みを分かち合いたいものだ。