新作も旧作もどんどん観ていきましょう
せっかく配信サービスを契約しているのですから、気軽に鑑賞できるメリットを活かして、いままではあまり観なかったジャンルや、自分向きではないと敬遠していた作品も、どんどん観ていくのはいかがでしょうか。
合わないものは、途中で観るのをやめてしまえばいいんです。
映画だけではなく、昔好きだったドラマを観返すのもいいと思います。私はいつもは、「前頭葉に刺激を与えるためになるべく新しいものに触れましょう」とお伝えしています。けれど私自身、山田太一さん脚本のドラマなどは、何度も観たけれどいまでも観返しては新たな感動を得ています。
「楽しみにしていたのに、期待外れでがっかりした」と感じるのは、期待値が高すぎるのかもしれません。「大絶賛されていたから、すごく面白いはず!」と期待値が上がりすぎると、面白い作品でも物足りなく感じるもの。過去に観た名作と同じ感動を求めてしまうと、さらにギャップがあるかもしれません。思い出補正で実際以上に美化されている可能性があるのも厄介です。
新しい作品を観るときは、いったん世間話のネタとして割り切って、ハードルを下げてみるのもいいかもしれません。
期待外れでも構わない、という気軽なスタンスに変えると、もっと楽しめるようになるかもしれませんよ。
※本稿は、『喪失感の壁-きもち次第で何があっても大丈夫』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。
『喪失感の壁-きもち次第で何があっても大丈夫』(著:和田秀樹/中央公論新社)
本書では「若い頃のように身体が動かなくなった」「周囲の環境が変わってしまった」といった身近なものから、「二度と戻らない物事への後悔」「死」など人生を変えるような大きな出来事まで、相談事例を多く交えながら、さまざまな喪失感とどう向き合い、どう乗り越えていくかの具体的なヒントを紹介。
あなたの喪失感や不安をやわらげ、前向きな気づきを与える処方箋のような一冊。





