自分が欲しい答えにたどり着くために

たとえば、結婚記念日に夫婦で外食することになり、「おすすめの和食屋さんはある?」と聞いたとします。

チャットAIはミシュランの星を取った高級店や銀座やホテルのお店、新しい注目店などをたくさん教えてくれます。

そのとき、「ちょっと高すぎる」と思うのなら、こんなふうに条件をつけてみます。

「70代夫婦で行ける店がいいです。予算は一人1万円ぐらい」

すると、今度は東京駅近辺の予算内のお店をいくつかピックアップしてくれました。

『見てすぐ使える!70歳からのスマホでAI』(著:増田由紀/祥伝社)

でも、なんかピンとこない。せっかくの記念日だから、もっと雰囲気のいいところで楽しみたいなら、それも条件に加えます。

「都内で隠れ家的な和食屋はある?」

チャットAIは銀座や青山にある路地裏の割烹料理屋や、こぢんまりとした店を教えてくれます。

そこが気に入ったら選べばいいですし、気に入らなかったら「鎌倉でそんなお店はある?」のように別の条件をつけて質問しましょう。

このように、やりとりをしながら自分が欲しい答えにたどり着くためには、「何を聞けばいいのか」と脳をフル回転させることになります。

AIに聞く力=想像力を働かせる力です。

想像力を働かせて、「どう質問したら、いい答えが返ってくるのか」を考えていると、脳が鍛えられていくと思います。想像力を働かせながら新しいことも楽しんでいる人はいつまでも若々しいものです。私の教室でAIを学んでいるシニアの方々も、年齢よりもずっと若い印象の方ばかりです。