教育理念は「文武両道」、教育方針は「自主自律」
海城高校は、「文武両道」を教育理念として掲げており、学習面だけでなく部活動や学校行事にも力を入れている。とくに運動部では、硬式野球部、サッカー部、ラグビー部などが全国大会で活躍している。また文化部では、囲碁将棋部、鉄道研究部、写真部などが全国レベルの成績を収めている。
海城高校の卒業生には、野村吉三郎(海軍大将)などの海軍軍人も多い。政財界には、鈴木茂三郎(社会党委員長)、江頭豊(チッソ社長・雅子皇后の祖父)、益子修(三菱自動車工業社長)、木村知郎(東急レクリエーション社長)。学術・文化の世界では、作家の小谷野敦。俳優の早川雪洲、岸田森、アナウンサーの徳光和夫も同校の出身。経済学者の飯田泰之、デジタルハリウッド大学設立者の杉山知之、八田一朗(レスリング)がいる。
海城高校の教育方針は、「自主自律」の精神を重んじており、生徒一人ひとりが自分の才能を最大限に伸ばせるような教育環境を提供。とくにグローバル教育に重点を置き、これからの国際社会においてリーダーシップをとれる人間の育成を教育方針に掲げている。
駒場東邦高校は世田谷区池尻にあり、日比谷の元校長を初代校長に迎えて、その方針を継承。東京大学合格者は、2025年度39名だが50名を超える年が多い。
巣鴨高校の東京大学合格者は、1992年の78名が2021年には一桁に。2025年は1名のみ。厳しい硬派の教育で知られるが、そうした校風が近年ではやや敬遠されているらしい。
※本稿は、『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで』(著:八幡和郎/ワニブックス)
開成、灘だけじゃない!
地方の隠れた伝統校から躍進する首都圏進学校まで、難関大学へ圧倒的な合格者数を誇る高校の真の実力がこの1冊に。






