回避性パーソナリティ障害の診断基準
それでは回避性パーソナリティ障害の診断基準について見てみましょう。臨床でもよく用いられるアメリカ精神医学会の作成したDSM―5の診断基準を用いさせていただきます。
回避性パーソナリティ症の診断を下すには、患者に以下が認められる必要がある
:社会的接触の回避、不全感、ならびに批判および拒絶に対する過敏さを示す持続的パターン
このパターンは、以下のうちの4つ以上が認められることによって示される:
・自分が批判されたり、拒絶されたりすること、または他者に気に入られないことを怖れるために、対人的接触を伴う職業関連活動を回避する
・自分が好かれていると確信できないと、人と関わりをもちたがらない
・冷笑や屈辱を怖れるために、親密な関係の中でも控えめに振る舞う
・社会的な状況で批判されたり、拒絶されたりすることへのとらわれがある
・不全感を覚えているために、新しい社会的状況で抑制が起こる
・自分は社会的に無能力である、人として長所がない、または他者より劣っていると評価する
・恥をかく可能性があるかもしれないという理由で、個人的なリスクをとったり、新しい活動に参加したりすることを躊躇する