55歳から15年で2500万円をつくる

典型的なケースでざっくり見ていきましょう。

「旧来型」の「65歳で定年、年金は65歳から受給、リタイア後は働かない夫婦」のケースです。月の生活費を「夫婦で30万円」と設定します。

『これだけ差がつく!老後のお金 55歳から15年で2500万円をつくる』(著:首藤由之/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

65歳時にもらえる年金額は、標準ケースより少しだけ高い「夫婦で25万円」とします。

毎月5万円の赤字なので90歳まで生きると、5万円×12カ月×25年で1500万円の生活費が不足する計算となります。

この不足分を貯金しておこうというのが、今までの旧来型の話でした。いわゆる「老後2000万円問題」などもそうです。

たしかに老後に備えて貯蓄に励むことは大切ですが、貯蓄だけではこれからのインフレの時代、「目減り」におびえながら暮らすことになってしまいます。

しかし、この夫婦が65歳から70歳まで自分らしく働き、年金を5年繰下げ、70歳から受給する「マネー総力戦型」だとどうなるでしょうか。