ABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』で8年ぶりに芸能界に復帰した俳優の成宮寛貴さん(43)。来年1月から始まる宮本亞門さん演出の舞台『サド侯爵夫人』で主演を務める。秘めた欲望や葛藤、愛情を美しくも残酷に描いた名作で、出演者が全員男性という「オールメール」の会話劇だ。成宮さんはサド侯爵の貞淑な妻・ルネを演じる。12年ぶりの舞台出演となる成宮さんだが、実は17歳でデビューした時の舞台も宮本さんの演出。舞台復帰のタイミングでの『サド侯爵夫人』出演に「運命を感じた」という。宮本さんとの再会や作品への思いを聞いた。(取材・文:婦人公論.jp編集部 油原聡子 撮影:本社・武田裕介)
デビューは宮本亞門の舞台
<2016年にエンタメの世界から離れた成宮さんは、2024年に芸能界復帰を発表。2025年3月に配信スタートしたABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』で主演を務め、魅惑的な殺人鬼を演じた>
17歳で芸能界デビューした時に、初めての舞台が宮本亞門さん演出の『滅びかけた人類、その愛の本質とは…』(2000年)でした。今回、亞門さんからお声がけをいただいた時に、台本を見る前から「挑戦するべきだ」と感じたんです。
ABEMAのドラマの主演で芸能界復帰が決まり、準備が整ったのが去年の夏。そのころ、亞門さんとジャズの演奏会で再会しました。会場は砂浜でピアノと椅子が置いてあり、席に座ったら目の前に亞門さんがいらっしゃいました。「実は今度復帰することになりました」とご挨拶をしたら、後日開かれた食事会で『サド侯爵夫人』のお話をいただきました。お仕事を再開しようと新しい扉を開けたタイミングで巡り会ったのが亞門さん。運命を感じました。
僕のこれまでの人生を振り返ると、1人で努力して進んでいくのではなくて、ターニングポイントには、自分に足りないものを与えてくれる誰かが常にいました。挑戦したいことがある時に、扉の前に立っている人と手をつなぐと、扉が開く。でも、そこで怖くて飛び込むことが出来なかったり、手を差し伸べてくれる人に気づけなかったりするとチャンスを見逃してしまう。今回は、覚悟を持って、しっかりとチャンスに抱きつきました。