四大陸フィギュアスケート選手権(2月6〜9日、韓国・ソウル)に出場した友野。ショートプログラム、フリーともに4回転ジャンプを成功させ、総合251.05点。自己ベストを更新する演技で会場を沸かせた(撮影・文:田中宣明)
フィギュアスケート男子の魅力を伝える、『婦人公論』の人気連載「氷上に舞う」。2019-20シーズン開始から、注目スケーターたちの素顔を、カメラマン・田中宣明さんの写真と文とともに紹介してきました。現在発売中の『婦人公論』5月12日号で最終回(最終回は羽生結弦選手)を迎えた本連載を、特別にウェブで公開! GWの間、毎日配信します。9日目は「友野一希選手」です。(撮影・文=田中宣明)

※本記事は、『婦人公論』2020年3月24日号に掲載されたものです

着実に一歩ずつトップスケーターへの階段を上がる

ソウルで開催された四大陸選手権で、繰り上げ出場の友野一希が魅せてくれた。とくにフリーの「ムーラン・ルージュ」は、思わずシャッターを切ってしまうような、ぐっと引きつけられる演技。今シーズンが始まる前、「ドリーム・オン・アイス」で初めてこの曲で滑る彼を見たときから、ずっと期待していたプログラムだ。

幼い頃から誰よりも笑顔いっぱいで踊り、いつも変わらぬ愛嬌で和ませてくれる一希。僕のなかでは、「燃えよドラゴン」「犬のおまわりさんの運命」など、コミカルな楽曲を使用したエキシビションで観客を盛り上げる姿が印象に残る選手だった。

しかし、7年かけて全日本ジュニア選手権で優勝を遂げたように、着実に一歩ずつトップスケーターへの階段を上っている。まだまだ伸びしろがあるに違いない。これから一希がどのように成長していくか、見届けよう。(撮影・文=田中宣明)

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