「ノーブラで外出」ニーズも
楽な着心地を求めて、ついにはノーブラにたどり着いた人も。「ノーブラで出かけられる服」という大胆なコンセプトを掲げたのがブラレスウェアの「no-bu(ノーブ)」だ。ブラジャーやブラトップはゴムを使ったり左右のバストそれぞれを包むカップを一体化させたりしたものが一般的。だがノーブでは、あくまでリラックス感とバストトップの隆起を目立たせないことを重視。ゴムやカップは使用せず、Tシャツ裏側にバスト全体をカバーするウレタン製のパッドを縫い付けた。
2024年、クラウドファンディング「Makuake(マクアケ)」で販売し、購入金額600万円弱に上った。改良を重ね、2025年6月からクラウドファンディングプロジェクト第2弾を実施。29日間で支援金額1000万円を達成した。購入者は30代後半~60代。開発当初は「サウナ後のリラックスウエア」を想定していたが、購入者アンケートなどから、予想外に多くの場面で求められていたことがわかった。
ノーブを展開する「キャンプ」(東京都渋谷区)の榊原美歩社長は「日常着としてブラジャーをしないで済む服が欲しいという声が多くありました。肌が弱くてブラジャーを着けられない人や作業に集中する時にはブラジャーをつけたくないという人も。自宅でブラジャーを着けるのは夫や思春期の息子の目を気にしているからだけれど本当はつけたくない、という声も寄せられました」と話す。
リモートワークでの着用や更年期でホットフラッシュに悩む人、防災グッズとしての備蓄など着用機会は広がっているという。榊原社長は「ブラレスウェアを手に取った方は、最初は家で着用するだけと思っても、慣れると家以外のさまざまな場面で着用したいと考えているようです」と話している。