そもそも僕の「折り顔」の原点は、小学校4年生の時に手にした、折り紙作家・河合さんの本でした。その中に、能面の般若や翁の作品が載っていて、おりがみって鶴ややっこさんだけじゃないんだ、面白いなーと惹かれたんです。
折り図と説明文を見ながら、どうすればこの形になるんだと、夢中になったのを覚えています。
高校生になると、画家・安野光雅さんの絵や、グラフィックデザイナー・福田繁雄さんのだまし絵のような作品に惹かれ、卒業後は大阪芸術大学デザイン科に進みました。
「造形実習」という授業では、大きな紙が教室にいっぱい置かれていて自由に使えたんです。そんな環境にいたものですから、この大きな紙でなにか折ってみたいと、再びおりがみへの興味が蘇ってきました。
さてなにを折ろうか、と考えて思いついたのが、学生の間で話題になっていた「ヨーダ」です。当時、映像学科の教授に溝口健二監督の数々の名作映画を手がけた、先生という脚本家がいらして。ジョージ・ルーカスの映画『スター・ウォーズ』のヨーダは、この依田先生がモデルなんです。
そこで僕も特徴的なヨーダの顔を折ってみようと試しに作ったら、案外うまくできた。その成功体験がきっかけで、いろんなキャラクターや有名人の顔を紙で表現する、という遊びを始めたのです。