作品名「部屋の主」。耳飾りの部分だけ裏面の色が出るように工夫している(写真提供:松尾さん)

紙を触っていると心がスッキリする

もともと僕は田原総一朗さんや大島渚さんなどいろんな人のモノマネをやっていました。人の顔を観察するのが好きで、特徴をデフォルメして真似して。そこは折り顔にも通じる感覚がありました。

英語では、モノマネ芸人のことをインプレッショニストと言います。折り顔も、インプレッションで折っている。つまり僕がその人から受けた、「印象」による創作物。だから極端な話、本人の顔に似ていなくてもいいんです。

モチーフとして折りやすいのは、フォルムに特徴がある人。耳が長くて尖っているヨーダ、口ひげが跳ね上がっているダリ、髪形が独特な黒柳徹子さんとか。フォルムが特徴的だと客観的に見てもわかりやすいですしね。

逆に折りにくいのは、美人。顔の均整がとれていて特徴がないからです。あと、紙を「折る」と直線ができるでしょう。美しい女性のやわらかな曲線を表現しようとすると、折る回数を増やさなければならず、シワシワになることがあるので難しいんです。