上田晋也
(写真・有泉伸一郎)
司会者やキャスター、俳優などさまざまな分野で活躍する、お笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の上田晋也さん。今回は、上田さんが40代の10年を振り返った初の書き下ろしエッセイ『経験 この10年くらいのこと』から一部を抜粋し、上田さんが赤裸々に綴った知られざるエピソードをお届けします。

写真〜週刊誌に物申す〜

ここ数年、芸能人のスキャンダルについて、世間はかなりうるさくなった。芸能人は皆、写真週刊誌などに載ることに、かなりナーバスになっている。かく言う私も、数年前、写真週刊誌に……。

ある日、次長課長の河本、チュートリアルの徳井、浜ロンの後輩芸人3人と私、そして女の子たち4人とでお食事会をした。3時間ほどいろんな話で盛り上がり、皆ほろ酔い加減でお開きということになった。

それぞれ家の方向が同じ女の子を送って帰ろうということになり、私と一人の女の子、浜ロンと一人の女の子、そして河本と徳井と女の子二人が、タクシーに分乗して帰路についた。

タクシーに乗っておよそ3分後、知らない番号から携帯に電話がかかってきた。いつもなら知らない番号からの電話に出ることはないのだが、その時は虫の知らせ、それも熱帯の昆虫ばりに大きな虫の知らせだったのだろう、その電話に出ることにした。

「もしもし?」

「あっ、もしもし、上田さんの携帯でしょうか?」

「はい、そうですけど」

「突然申し訳ございません。先ほど、ご利用いただいた店の店長なんですが」

「あっ、どうもご馳走様でした」

「すいません、余計なお世話かとは思ったのですが、今、上田さんたちがタクシーで出られた直後に、車が追いかけていったように見えましたので、ひょっとしたら写真週刊誌の車ではないかと思いまして」

「えっ、本当ですか?」

「あくまでも可能性ですが……」

「あー、そうですか、わざわざご丁寧に申し訳ございません」

「ご予約いただいた時に、携帯の番号をお伺いしておりましたので、失礼かとは思ったのですが、かけさせていただきました」

「いえいえ、とんでもないです。お気遣いいただきまして、ありがとうございました」

もちろん私は、女の子を家まで送り届け、そのまま真っすぐ帰るつもりだったが、電話をくれた店長さんに、何度もこうべを垂れながら、心からの感謝の言葉を発していたので、多少の下心があったのかもしれない。そして電話を切るや否や、後方を振り返り、怪しい車の存在を確認しようとしたが、それらしき車どころか、車など一台も走ってはいなかった。100メートルほど走るごとに後ろを振り返ったが、やはり後を追いかけてくる車などいない。もしや、と思い、河本に電話をかけてみた。