夢を持とう!が多すぎる

「大人になったら、何になりたい?」

「将来の夢は?」

「今後のキャリアプランは?」

『僕たちにはキラキラ生きる義務などない』(著:山田ルイ53世/大和書房)

筆者の長女が小学生の頃、宿題で将来へ向けてのフローチャートのようなものを書いているのを見て、ゾッとしたことがある。

とかく世間は我々に、未来予想図を描かせようとする。

夢を持つこと自体悪いことではないが、「持たねばならない」とする風潮が蔓延しすぎている気がするのだ。「夢を見ていなければ、人にあらず」と言われているような息苦しさを感じる。

筆者自身、これまでの人生を振り返っても「夢見る人生」と対極にあるような人間である。

子どもを授かってからは多少、真っ当になろうと省みた時期もあったものの、

「娘たちが20歳になるまでは、家族が食っていけるだけの収入は維持したい」

という程度のモチベーションに落ち着いている。

今任せてもらえている仕事も、10年後続けられているものがどれほどあるのかは未知数である。結局、なるようにしかならないのだろうな……というある種の諦めのもと日々を過ごしている。

筆者の一発屋仲間に、「ゆってぃ」という先輩芸人がいる。

「ちっちゃいことは気にするな、それワカチコワカチコ〜!」

の決め台詞で有名だ。この方、私服はとてもオシャレ。

現場には、大きなヘッドフォンを装着した状態で現れ、共演者のウケもスマートで評判が良い。

でも、本番になると、あの格好。

小さなことは、気にしなくていいのである。