僕らの仕事は、撮影の合間に長い待ち時間が発生することがあります。以前はイライラしてしまうこともあったのですが、ぬいぐるみと一緒だと「仕方ないね。のんびり待っていようね~」と、ゆったり構えていられる。その穏やかな気持ちは、不思議と周りにも伝播するんです。
僕は長年、時代劇『水戸黄門』の格さん役で「え~い、静まれ、静まれ!」と悪人を成敗していたこともあり、世間からは「怖い」「話しかけにくい」というイメージを持たれていたようです。
でも、ぬいぐるみと一緒にいる僕からは、そういう怖いオーラは出ていないのでしょうね。「僕もポケモンが好きです」とか、「今日はどの子を連れてきたんですか」と、街で話しかけられる機会が格段に増えました。
僕はゲームに興じる様子をユーチューブで配信しており、そこでは「しんちゃん」と名乗っているのですが、最近は小さなお子さんから「あっ、しんちゃんだ!」と声をかけられることもしばしばです。(笑)
ぬいぐるみは人の心を和らげるだけでなく、会話のきっかけにもなる。ぬい活は、単なる趣味とは少し違う――大人も子どもも、性別も国籍も関係なく、人と人を繋いでくれるかけがえのないものなんです。