(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
40代から60代にかけて直面することになる、親の老いと死。しかし、京都で訪問診療や緩和ケアの医師をする岡山容子先生によると「『面倒をみるのは子どもとして当然』と横暴に言われた」「ずっと疎遠だったのに、介護が必要な状態になって急に連絡が来た」など、関係のよくない親の介護や看取りに悩む方もいらっしゃるそうです。そんな岡山先生も、かつて「毒親」だった母を在宅で看取った経験をもっています。そこで今回は、岡山先生の著書『毒親を在宅で見送った緩和ケア医が伝える 関係のよくない親を看取るということ』から、一部を抜粋してお届けします。

可能であれば、親と話をする

看取りの医師をしていると、「余命3か月」「もってあと1週間というところでしょうか」などと、余命予測をお伝えする場面があります。

この余命を家族にはできるだけお伝えするようにしています。

なぜなら、余命予測をお伝えしていないと、「突然の死」になってしまいがちだからです。

そして残された時間が短い場合、同時に「可能であれば、お別れをしてほしい」ともお願いするようにしています。

このときの「お別れをしてほしい」とは「親と話をする」ということです。「親と話をする」をもう少し詳しく言うと、「楽しい空気感でお見舞いしてください」という意味です。

親御さんの体力がもうなくなってしまってお話ができない状態でもかまいません。それでも、楽しい空気感でお見舞いしていただけるといいなと思います。

もちろん「気持ち的にお別れができない」「楽しい空気感でなんてお見舞いできない」という方もいてもいいと思います。

可能であれば、という範囲での話です。