「体」だけが覚えている心の“傷跡”
そして、心の傷は頭の中だけでなく「体」にも残ります。言葉で覚えていないような出来事でも、体のほうはしっかりと覚えていて、ちょっとした刺激で当時の感覚がよみがえることがあります。
その影響として、たとえば
・原因のわからない痛みやしびれ、力が入らない感じがする
・ふとした匂いや音で急に不安になったり、涙が出たりする
・なぜか同じような人間関係で何度も傷ついてしまう
・自分でも理由がわからない感情に突然ふり回される
といった状況に陥ります。さらに、「逃げることもできない」「助けもない」と感じるような状況が続くと、体と神経系は生きのびるために“凍りつく”ような状態に。
・筋肉がこわばり、体が動かなくなるように感じる
・無気力、言葉が出ない、疲れきっている
・感情が平坦になり、うれしさや悲しさを感じづらくなる
・自分の体が自分のものではないような、空っぽの感覚になる
このように、解離は、心と体が限界の中で、なんとか自分を守ろうとするときに生まれる、とても人間的な反応です。気づきにくくても、その奥には深い痛みと、それでも生きようとした力が息づいています。