「解離」はつらさを抱えて生き抜くための心と体の知恵

“普通”に合わせているという自覚がない人でも、「解離」の症状に心当たりのある人は多いかもしれません。それは、ある意味において、つらさを抱えて生き抜くための「心と体の知恵」だと言えるでしょう。

「このままの私で生きていていいのかな」。

そんな不安が広がるとき、体が硬くなり、息も浅くなる。日常で少しずつ疲れが積もっていくのも無理はありません。

しかし、心の奥には、ちゃんとあたたかい願いが残っています。「違っていても大丈夫」「そのままの私でいたい」。その気持ちは小さくても今も心に生きている。その願いこそが、ずっと抑え込んできた〝本当の声〟なのです。

だからまずは否定せずに、その声に耳を傾けましょう。「私は私のままでいいのかもしれない」。そう思える瞬間は、これから少しずつ、あなたの中に芽吹いていくはずです。

※本稿は、『かくれトラウマ 生きづらさはどこで生まれたのか』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。

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かくれトラウマ - 生きづらさはどこで生まれたのか』(著:井上陽平/ワニブックス)

「かくれトラウマ」とは、記憶としては思い出せなくても、体と神経系が覚えているトラウマ反応のこと。

過緊張、疲れやすさ、人の目が気になる感覚、人間関係を避けてしまう反応――それらはすべて、かつてあなたが生きのびるために身につけた「生存戦略」なのです。

本書では、

・なぜ体が常に緊張してしまうのか
・なぜ安心しようとすると余計に疲れてしまうのか
・なぜ人と関わることが怖くなるのか

その理由を、神経系と身体感覚の視点から、専門用語をできるだけ使わず、やさしく解き明かしていきます。

そして、無理に前向きにならなくてもいい、過去を思い出さなくてもいい、「安心が体に戻ってくる」ための22の小さなレッスンをお伝えします。

「かくれトラウマ」によって心の奥に隠れてしまった“本来のあなた”を、少しずつ取り戻すために。

大丈夫。あなたには、あなたを回復へ導く力が、ちゃんと眠っています。