ナガラミ
「ナガラミ」というのは貝ですね。巻き貝です。カタツムリの甲羅によく似ていて大きさは500円玉ぐらい、厚さはベーゴマぐらいのちっちゃい貝です。
それが塩ゆでされて小鉢に山盛り出てきます。これでもかと。30個くらいは入ってましたかね。地元でほいほい採れるんで、当時はすごく安かったと思います。居酒屋のメニューのいちばん安いゾーンにいる激安貝。海鮮の中では最下層。松竹梅で言ったら、梅にも入れない、たんぽぽみたいなレベルです。
サザエには貝殻の入り口にフタみたいなのがありますよね。サザエほどゴツくはないですが、ナガラミにも薄いプラスチックのようなフタがあります。で、そのフタと身の間にようじをさして、エイッと引き抜くと、スルッと身が抜ける。これがめっちゃ気持ちいい。1個1個引き抜いていくのがクセになる。とにかく快感なんです。それを一口でパクッて食うんですが、これが思わず「うめーっ」と言っちゃううまさなんです。食べだしたら手が止まんない。安いし、楽しいし、うまい。
小鉢1杯でもなかなかの量ですが、それだけじゃあ満足できません。当然おかわりして2杯、3杯を私ひとりでひたすら。ほかになにも頼まずにナガラミオンリーで。ナガラミで腹いっぱいになっちゃって、そのあと家で食うはずの夕飯が食えないこともありました。
