台所に立っても「時は元禄十四年……」
嬉しいことに、その後も次々と子宝に恵まれました。現在は7歳、5歳、4歳、2歳、1歳と5人の子どもたちの母となり、相変わらずめまぐるしい生活です。
帰宅時間まではベビーシッターさんに来てもらって、夫と協力して保育園や幼稚園バスのお迎えに行って……と、分刻みの生活。毎晩、必死で明日の予定を組んでいます。
お稽古の時間も独身時代に比べると何十分の一に減りました。それでも、台所でニンジンを切りながら「時は元禄十四年、大石内蔵助良雄、原惣右衛門元辰(もととき)……」と、講談の一節が頭から離れることはありません。
私の人生で大切なものは講談と子どもたち。今となっては、講談の登場人物も自分で生んだんじゃないかと思うほど愛おしい(笑)。
どちらにも変わらぬ愛を注いでいるからこそ、忙しいながらも充実した日々を過ごすことができているのだと思います。