2021年に雑誌『Seventeen』の専属モデルとなり、芸能界デビュー。数々のCMやドラマに出演し、2025年にはドラマ『御上先生』で注目を集め、俳優としての存在感も増している上坂樹里さん。3月30日に放送が始まった連続テレビ小説『風、薫る』では、主人公の大家直美を演じる。明治期に看護師という職業の確立に貢献した大関和と鈴木雅をモチーフにしたバディドラマ。上坂さん演じる大家直美と、もう1人の主人公、見上愛さん演じる一ノ瀬りんの2人は看護婦養成所で共に学び、患者や医師との向き合い方に悩み、ぶつかり合いながら成長し“最強のバディ”になっていく物語。原案は、田中ひかるさんの『明治のナイチンゲール 大関和物語』(中央公論新社刊)。オーディション参加2410人の中から、直美役を射止めた上坂さんは、「“朝ドラ”ヒロインが夢だった」という。作品に込めた思いを聞いた。(取材・文:婦人公論.jp編集部 撮影:本社・武田裕介)
夢だった主人公役
子どもの頃、学校に行く支度をしながら、いつも連続テレビ小説を見ているのが日常の一部だったので、”朝ドラ”の主人公になるのは俳優としていちばんの夢でした。今、こうして取材を受けているのも夢のようですし、長く愛されている連続テレビ小説という作品の一員になれたことがすごく光栄。次に繋げられるように、最後までしっかりと頑張りたいと思っています。
<大家直美は、教会の前に捨てられていた孤児。牧師に育てられてきた。教会の慈善活動を手伝い、恵まれない人々に接してきた故に、神や人を信じ切ることができない。生きるためのしたたかさがある>
直美はとても人間味にあふれています。生きることにとにかく貪欲。自分が生きるためならプライドを捨てて、時には嘘をついてまで行動する、したたかな部分がある、とてもかっこいい女性です。直美はマッチ工場で働いていますが、手先が不器用なので、うまくマッチ箱を作れずによく怒られている。私も手先が不器用なので、そこはちょっと自分に似ているかな。りんと出会うことによって、不器用さやちょっと抜けているところ、直美の優しいキャラクターが出てきます。
撮影が始まって半年。直美として生活している時間が、今の自分の軸になっているので、台本に書かれている直美の行動やセリフの奥まで、自分に重なる部分が出てきました。「直美だったらこう言うだろうな」「こう行動するだろうな」という動きが自分の体に染みついてきたと感じています。最近は、「顔つきが変わったね」と言われることが多くなりました。自分では意識していなかったので、うれしかったです。直美という役と一緒に成長していけたらいいなと思っています。