狼煙の目指す先は
今村:出版・書店業界を救うためには、大きく二つの流れがあると思っています。
一つは今、興りつつある書店業態の多様性の中から、それぞれの答えを見つけて、各人が自分たちの持ち場で力を尽くしてビジネスを広げていく戦法。シェア型書店というニッチなものも含めて、大手、中堅とは違う独立系書店がさまざまに登場していることは、一つの希望です。
もう一つは、出版社、取次、書店と、業界全員が知恵を出し合って、構造改革に取り組むこと。
歴史小説風にいえば、あちこちで時代を変えるような一揆が起きているのに、それがばらばらのまま、個別に鎮圧されて、歴史の波間に消えていく……というバッドエンドのパターンは避けねばならない。これら二つを同時に進めて、影響力を相乗させていかないとダメですよね。最初は一家だけで立っていた楠木正成が、全国の武士をうまいことまとめて鎌倉幕府を倒した、と、そういう展開にもっていきたいんです。
―― 倒幕後のイメージはどうなるのですか?
今村:狼煙の目指す先は、なんといってもまちの書店の復活です。