(イラスト:太田裕子)
長年の習慣から「やるべき」と思いがちな家事。しかし、年々負担は増していき――。どうしたらもっとラクにできるのか、掃除のプロである沖幸子さんに聞きました(構成:村瀬素子)

それ、やらなきゃダメ?

年を重ねれば誰しも肉体が衰え、若い頃のようにはテキパキと動けなくなり、掃除や片づけなど日々の家事がしんどくなるもの。自分が無理なくできるやり方に変えていかないと、「ちゃんとやらなきゃ」「でもできない……」という負のループにハマってしまいます。すると身体や心への負担が増し、家事がますます面倒に。

そこでお伝えしたいのは、時間と労力をかけない効率的な方法で、快適な暮らしを維持する《ラク家事》です。

ポイントは3つ。まずは、「手放す」こと。多くの方は、長年の習慣で、「年末は大掃除をするもの」「掃除機は毎日かけないと」「食事は一汁三菜を作るべき」といった思い込みに縛られています。身体や心に負担がかかることはもうしない、と潔く手放しましょう。

その代わりに、「新しいことを取り入れる」。今の自分に合った家事のやり方を導入してみるのです。

そして最後に「楽しむ」こと。自分が興味のあることやできることだけを残していけば、作業がはかどります。新しく取り入れたものが合わないのであれば、また手放せばいい。そうして、心地よい快適な空間を作っていくのです。

この考え方は、家事だけではなく、人間関係や習慣などすべてに通じます。現在70代の私自身も、年齢に応じて生活スタイルを変えてきました。だからこそ、今も気ままに心地よく暮らせています。

今日(取材日)は節分ですので、朝から恵方巻を手作りしました。中に入っている干し椎茸は自家製で、今だと1日の天日干しで完成。私にとって季節を感じながら料理をすることは、気分転換にもなって楽しい時間なのです。

こうして自分のしたいことができるのも、手間のかかる作業を最小限にしているからこそ。先ほどの3つを意識して、心地よい暮らしを手に入れましょう。