織田信長との距離感について
義昭と信長(小栗旬)は、お互いに探り合っている関係に見えるかもしれませんが、私としては第13回「疑惑の花嫁」(4月5日放送)で信長に伝えた「そなただけが頼りじゃ」という言葉に、嘘はなかったと思っています。
ただその一方で、信長という人物の計り知れなさも、義昭はひしひしと感じています。
その思いが最も象徴的に表れているのが、同じく第13回で信長から、五ヶ条の条書を突きつけられた場面です。
臣下の前では「自分のことを思ってこその忠言だ」と受け止めますが、内心では相当悔しかったでしょうし、政治の世界における自分の未熟さも思い知らされた瞬間だったと思います。
信長にはどうしても届かない部分があるのではないか、という恐怖や不安も感じていたはず。
その思いが怒りへと転じ、藤戸石を斬りつけるという行動として爆発する。あのシーンは、「豊臣兄弟!」における足利義昭を象徴する場面だと考えています。