「老害」だと思うことはあまりない

リーディングドラマ『老害の人』に出てくる人たちは、欠点だらけ。でもそれ以上に魅力的な人ばかりです。私も誰かを老害だと思うことはあまりないですね。欠点だけをもって、単にこの人は老害だって決めつけたくないんです。 

個人的には「おじさん」ってすごく好きなんですよ。一生懸命な感じが可愛いというか。うちの亡くなった父親がまさにそういうタイプで、自分の好きなものをずっとプレゼンしてくるんですよね。こっちは正直そんなに興味ないんですけど(笑)、でも一生懸命さが伝わってきて、それが愛おしくて。 

頑固で、亭主関白で、昔ながらの「怖い父親」でしたけど、自分で料理も作るし、家のことも人任せにはしなかった。でも好きなものに没頭すると、こっちが興味あるとかないとか関係なくプレゼンし始めて。「興味ないって、それもうええって」って思ってしまうんですが、それが不思議と腹立たないんですよ。 

父はよく「マークII(トヨタ)には金を使う」って言っていたぐらいマークII が好きで。新しい車が納車されると、父が「見に来い」って私たちを叩き起こして、ボンネットを開けて「これは馬力が違うとか、ツインカムターボで…」みたいな説明しだすんですよ。今考えるとほんとおもろいなって思います。 

私のコントのキャラクター・西尾一男はうちの父親や、私の好きなおじさん像を詰め込んでいるので、ファンの方もどこか可愛いと思って、好きになってくれるんだろうなと思います。 
 

友近さんの代表的なコントのキャラクター・西尾一男。正社員にならず、あえて「プロアルバイター」の道を歩み続ける中年の宅配ピザ店員