ラクダの瘤は水瓶?
これはよく小学生向けのクイズに出されますが、「ラクダの瘤は水瓶だ。マルか×か?」
×です。瘤の中身は脂肪の塊。だから食料の貯蔵庫です。ただし水瓶と言えなくもないんですね。脂肪でもデンプンでも、食物を分解すると最終的に二酸化炭素と水になります。こうやってできてくるのが代謝水。砂漠の動物の中には、代謝水で充分暮らせるものがいることをシュミット=ニールセンは見つけました(ラクダは代謝水だけでやっていけるわけではありませんが)。
ラクダの瘤は食料の貯蔵庫としての他に、太陽熱を遮断する断熱材としても働いています。砂漠では日光が真上から照りつけ、背中には直射日光がもろに当たります。そこから熱が体内に入り込まないよう、瘤を熱のバリアにしているんですね。
熱の流入を防ぐもう一つのバリアが、ラクダの厚い毛皮です。毛を刈ってしまうと、汗の量が1.5倍にもなります。毛は、もちろん寒い時にも役に立つ。サハラでもゴビでも、真冬には氷点下になりますから。
ラクダはずいぶん大きな動物ですが、正面から見ると意外とスリムです。幅が薄っぺらで、その割に背腹方向に厚い。この体形には意味があります。背中の面積が小さくなるから、真上からの日射の面積が減るし、ラクダが日中休む時には、頭を太陽に向けて座るので、やはり日の当たる面積が減ります。
そして座るのにもラクダは一工夫しています。肢と胸に大きな「座りだこ」があり、これで体を支えます。だから座った時、お腹が熱い砂にべったりとは着かず、地面から熱が入ってきにくい。
