演歌の魅力を世界中の人に伝えたい

そもそも選曲が大変で、たくさんの演歌を聴いた中から厳選するのに2年くらいかかりました。誰もがタイトルを聞いただけでわかる歌でなければカバーする醍醐味に欠けてしまうので、好きな歌でもマニアックなものは外す必要があったりと悩ましくて……。でも一番のポイントは、自分が歌える歌かどうか。たとえば、ちあきなおみさんの「喝采」をリクエストしてくださる方が多かったのですが、キーの問題以前に世界観が自分にフィットしない気がして「冬隣」にチャレンジすることにしたのです。ちあきさんの歌は表現力が豊かで深いので、自分なりに消化して再構築して歌うのが今回収録した11曲の中で一番難しかったかもしれません。

私は演歌をリアルタイムでは聴いていない世代です。ちあきなおみさんの存在もコロッケさんの物まねを通して認識しました(笑)。たまたま「冬隣」という歌を知って感動したのは大人になってから。ちあきさんの動画を検索しているうちに、こんなすごい歌手がいたなんてと魅了されてハマったんです。この体験をたくさんの人と共有したくて、今回のアルバムは、昭和を彩る演歌の魅力を若い世代の人に伝えたい、世界中の人に知ってほしいという思いから生まれました。