『ミステリー・アリーナ』場面写真(唐沢寿明さん、トリンドル玲奈さん)
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1989年に漫画家デビュー、その後、膠原病と闘いながら、作家・歌手・画家としても活動しているさかもと未明さんは、子どもの頃から大の映画好き。古今東西のさまざまな作品について、愛をこめて語りつくします!今回は『ミステリー・アリーナ』(堤幸彦監督、5月22日から公開)です。(写真・イラスト:筆者)

ド派手な衣装の唐沢寿明

「この映画、最後まで観られるかな…」
最初の10分程を観た時、私は正直困っていた。

1年に1度何人かが集まる古い館で映画は始まるのだが、映画なのにあまりにもテレビ
的な映像。ナレーションも説明的で感情移入しにくいし、役者たちの芝居もどこか学芸会的。「えっ、堤幸彦監督って、もっと面白い映画を撮る人じゃなかった??」とテンションが下がりまくった。

が、最初の事件が起こってすぐ、「これはクイズ番組の中の劇中劇」だとわかる。なるほど、だからあのような撮影方法なのか。納得するや否や、今度はそのクイズ番組の、異常なハイテンションの司会者にドン引き!!

『ミステリー・アリーナ』場面写真
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「アフロですか?」

アシスタントの女の子のスタイルがモンドリアンだから、番組のみんなを60年代スタイルにまとめたのはわかるけど。今となってはあまりにも古く見える色付きレイバン。派手すぎる赤いスパンコールの襟つき白スーツ。そのパンツはフレアタイプのベルボトムで、全盛期のエルヴィス・プレスリーも顔負け。

そんなド派手な衣装に身を包んだ番組司会者の樺山桃太郎は絶叫する。「さーあ、年に一度のお楽しみ。大金をかけた、推理番組の幕開けでーす!」

そしていかにもテレビなタイトル・ロール。これも実に軽薄でサイケな60年代カラー!