国士舘大学大学院客員教授・八幡和郎先生は、「近代日本において、全国のどこで生まれても地元の各都道府県に名門高校があり、良質な高校教育を受けることができることは国力の源泉となってきた」と語っています。当連載では、そんな八幡先生の著書『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで -』から一部を抜粋し、全国の名門高校をご紹介していきます。今回取り上げるのは「清風高校・清風南海高校」です。
清風高校・清風南海高校 私立/男子校/中高一貫/大阪府大阪市天王寺区、他
真言宗系で体操競技部を筆頭にスポーツも盛ん
公立高校が比較的しっかりしている大阪府における私立高校の位置づけは複雑である。兵庫県の灘、甲陽学院、神戸女学院、京都の洛南、奈良県の東大寺学園、西大和学園といった私立の名門校が隣県にあり、優秀者は、府内ではなく府外の私立に進むという傾向もあった。そんななかで、大阪の名門私立を見てみると、目安となる京都大学の合格者は、2026年度入試では大阪星光学院高校(大阪市)がトップで42名、大阪桐蔭高校(大東市)がそれに次ぐ38名、清風高校が5名、その姉妹校の清風南海高校(高石市)が36名。
清風高校は、高野山真言宗大僧正である平岡宕峯により、昭和7年(1932)に創立された大阪電気学校の堺分校を前身とする。昭和23年(1948)に電気科に加え高校普通科を設置し、中学校を併設した。校名は、当時の大阪府知事赤間文三が長州藩の改革者、村田清風に因んでつけた。近鉄上本町駅の近くに校舎がある。
毎日の朝礼での般若心経の読経や年1回の修養行事などが行われているほか、期末考査では必ず「宗教」の試験が行われる。髪型のチェックなど厳格な校則を有し、校則を破った場合には、般若心経の写経を大量に課すことがあるという。
体操競技の強豪で、オリンピック日本代表の監物永三、具志堅幸司、池谷幸雄の母校。卒業生には、ほかに、松浪健太(元衆議院議員)、宇野康秀(USEN社長)、中島岳志(近代日本思想史研究家)、秋山成勲(総合格闘家)などもいる。
