(『ムショラン三ツ星』/(c)NHK)
圧倒的な存在感と親しみやすさが魅力の俳優の小池栄子さん。放送中の主演ドラマ『ムショラン三ツ星』(NHK総合、毎週土曜午後10時~)では、一流レストランのシェフから男子刑務所の管理栄養士に転職した銀林葉子を演じている。原作は現役の刑務所管理栄養士・黒柳桂子さんの同名エッセー。調理経験ゼロの受刑者と葉子が「食」を通じて交流していく様をコミカルに描いた作品だ。多忙ななかでも食を大切にしているという小池さんに、食にまつわる思い出を聞いた。(取材・文:婦人公論.jp編集部)

食は自分の体との会話

葉子は刑務所の給食を一緒に作ることで、受刑者との距離が近づいていく。私もチームワークが大事な作品ではなるべく食事会を開くようにしています。共演者とは1回でも食事に行くと、次に現場で会ったときに「この間はありがとうございました」と話の入りがスムーズになる。お酒も入ると、みんな作品に対する悩みや思いをポロっと出す。そこで話したことで、作品の方向性が定まることもあるんです。

『ムショラン三ツ星』の撮影を通じて、食はご褒美だなと感じましたね。

刑務所の食事は予算が決まっていて厳格なルールのもと提供されていることを知って。だからこそ、選ぶ自由があることは贅沢。

食事は、ただ自分の体をいかすためだけに食べているわけじゃない。その時食べたいもの、飲みたいもので自分のコンディションもわかるから、食事は自分の体との会話にもなる。一食一食がかけがえのないものだという思いは強くなりましたね。