タダではシニアモデルになれない
約20分のモニター説明が終わり、再び佐山氏の話。
「合格となれば、入所費用をお支払いいただくことになります。その料金に基本のレッスン料も含まれています」
なるほど。タダではシニアモデルになれないのだ。
個別での面接が始まった。別室に呼ばれ、床に描かれた「×」印の上に立つと1枚の紙を渡された。ワープロ打ちの「こんにちは。久しぶりですねぇ」というセリフを読むよう指示される。
私は演劇の経験は皆無で、人前でセリフを読むのは小学校の学芸会以来だ。日常会話の要領で読んでみたところ、佐山氏は、
「とてもお上手。声も魅力的です。本当に初めてですか?」
とべた褒めだ。
彼女によると50代、60代になり「未知の分野に挑戦したい」「自分を表現したい」という応募者が多いそうだ。
「きちんとセリフをしゃべってお仕事を続けられるかどうかは、初めてお会いしたときの雰囲気でわかります」
この仕事に向いているのはコミュニケーション能力にたけ、物事をポジティブに考えられる人。「初めてですが頑張ります!」とチャレンジ精神を発揮する人がクライアントに歓迎されるそうだ。
逆に現場に行って、「こんな演技をして」と頼まれ、「う~ん」と頭を抱えたり、「自信がありません」と弱音を吐く人はNG。現場の監督やスタッフが不安になるからだ。
