<あらすじ>

小野田(宮地雅子さん)の死をきっかけに、ゆき(中井友望さん)は深い悲しみから実習を休む日々が続いていた。

気持ちの整理がつかないゆきを前に、バーンズ(エマ・ハワードさん)は、りん(見上愛さん)や直美(上坂樹里さん)、多江(生田絵梨花さん)、喜代(菊池亜希子さん)らを集めて授業を行う。

バーンズはゆきに、実習を休んだ理由を話すよう促すと、ゆきは、涙ながらに小野田がいなくなったことが耐えられなかったと明かした。

(『風、薫る』/(c)NHK)

バーンズは「いなくなったのではありません。心臓病で亡くなったのです」と伝え、受け持った時点で、すでに小野田は治らない状態だったとわかっていたはずだと指摘する。

小野田と仲良くなったことでつらくなったと吐露するゆきに、バーンズは「いい人でなければ死んでもいいのか」と厳しい言葉を投げる。「そうではありません、ですが…」と返すゆき。「人を助けるだけでなく、見送る仕事でもある」と気づいたのだと明かした。

バーンズは、ゆきと共に小野田の看護にあたっていたトメについて「トメは表に出さないだけで、つらくないわけではない」と説明した。

すると、トメは「おらのことは気にしねんで」と自分の身の上を語り出した。

トメが、看護婦になるため上京してきたのは、長兄が労咳(ろうがい)で死んでしまったからだという。

「悔しくて悔しくて敵とってやろうと思って、看護婦さなることにしたんだ」と打ち明けるトメ。「敵討ちは志し高くもねえ、病気さ逆恨みだ。ただ、東京さ来たがらには、看護婦さなって労咳の患者、看病しねえと青森さは帰れねえ」と決意を語った。

そして、トメはゆきを見つめ、「おらも兄ちゃんが死んだ時にずっと泣いてた。おっかあは今も泣いている。小野田さん死んで泣いているゆきさんは看護婦としてダメかもしれねえがおらは好きだ」と優しく伝えた。

それを聞いていたバーンズは「看護の仕事は、人を助けたいと願い、勉強や訓練を重ねるのにこれから先、助けられない瞬間はもっと訪れます」と見習い生たちにに語りかける。ゆきの前に進み、「この実習で生まれた課題に、あなたなりの答えを出してほしい」と伝えた。

そして、実習に復帰したゆきだったが…。

ある日、バーンズやりんたち見習い生、松井の前でゆきは、「看護婦になることをやめるの決めました」と打ち明けた。

「私は人の生き死にに関わる仕事ができる人間じゃない。それは私自身のため。でも、何よりも患者さんのために私は看護婦にならないことが誠実だと」と説明。「看護婦はできない。けれどこの学校が、この寮でみなさんと過ごした日々が大好きでした」と続けた。

そんなゆきをバーンズは強く抱きしめたのだった。