放送中の連続テレビ小説『風、薫る』(総合、毎週月曜~土曜午前8時ほか)。田中ひかるさんの『明治のナイチンゲール 大関和物語』(中央公論新社刊)を原案に、看護師という職業の確立に貢献した大関和と鈴木雅をモチーフにしたバディドラマ。主人公の一人、大家直美を演じているのが上坂樹里さん(21)だ。みなし子の直美は親を知らなかったが、捨てられていた時に身に着けていたお守りをきっかけに、瑞穂屋に勤める柳川文が生みの母親だと気づく。しかし、文は重い病に侵されていて…。直美が看護するも回復の見込みはなく、7月24日放送の第85回で母子2人だけの時間を神社で過ごした後、文は旅立った。みなし子故に厳しい暮らしを送ってきた直美の人生にとって転機となった文の看取り。物語後半に差し掛かり、上坂さんに作品に込めた思いを聞いた。(取材・文:婦人公論.jp編集部)
直美の成長感じて
<直美は生後すぐに親に捨てられ、教会を転々として育った。マッチ工場での厳しい暮らしを経て、鹿鳴館で働いていた時に大山捨松に見出され、看護婦の道を歩むことに。生きることに貪欲で必要とあれば嘘をつく強かさもあり、看護婦養成所では同期とぶつかることも度々あった>
昨年秋にクランクインしてから、直美を演じて1年弱。最初の頃は直美の言動にわからない部分が多くありました。でも物語が進んで、りんやいろいろな人と出会うことによって直美の内面も変化しました。
どんな困難な状況でも、立ち向かう強さがあることは変わりません。ただ、昔はとにかく誰にでも突っかかっていたけれど、看護婦として働くなかで、直美の中に「患者さんを救いたい、誰かを助けたい」という気持ちが芽生えたんです。
素直に感謝を言えるようになりました。直美の成長を感じられるところが、朝ドラならではで、1つの役を1年という時間をかけて演じることができる良さだと思っています。
『風、薫る』/(c)NHK