「3人で歌っているときは心強かった。とはいえ、ソロになって「孤独になった」と考えるのではなくポジティブにとらえ、一人を楽しんでみようと思っています。」

等身大の自分で勝負したい

歌手になる夢を少しずつ抱いていくなかで、自分の声と向き合うようになり、自分の低い声にコンプレックスを感じる時期もありました。その頃は、モーニング娘。さん、安室奈美恵さん、SPEEDさん、洋楽ではブリトニー・スピアーズやビヨンセといった、その時代の旬の歌を聴いて育ちました。

中学3年生のときに、たまたま尾崎豊さんの「15の夜」を聴き、その声に魅了され、私も歌ってみたいと開眼。ボイストレーニングに通い、プロの道を歩み始めたのは高校卒業後のことです。

音楽プロデューサーであり、作曲家の梶浦由記さんとの出会いが大きかった。梶浦さんが私の声を聴いて、低い声域の曲作りを楽しんでくださり、コンプレックスが武器になるなんてと感激しきり。歌手としてのやりがいを見つけることができました。

私の現在の目標は新しい声の表現を見つけ、探していくこと。梶浦さんや応援してくださるファンの方々に「KEIKOってこんな声も出るの?」「こんな歌い方もできるのか!」と、楽しんでいただけたら嬉しいです。

Kalafina時代は主にアニメの主題歌を歌っていたこともあって、作品の世界観の邪魔にならないようにと自分をどこまで出せばいいのか悩んだ時期もありました。人間っぽさを消していたというか……私の極端な性格が原因だと思います(笑)。そのことに、お休みしている間、笑いによって気づいたんです。お笑い番組などを見て大笑いしている自分がいて……。お休みしたことでナチュラルな自分になったのかな。(笑)