伝えてもらったほうがよりよい治療が行える
結論から言えば、患者さんが不都合を感じていることはどんどん言ってもらったほうが、医師としては助かります。たとえ同じ病気で治療をしていても、患者さんの年齢や性格、また体質や体力によってベストな治療法は変わってくるからです。
私も患者さんから「先生、この前もらった錠剤の薬は飲みづらいのですが……」と、言われたことがあります。そうした気持ちや状態は、大切な「情報」です。きちんと伝えてくださったほうがありがたい。そうすれば「錠剤でなく、粉薬にしましょう」とか、「別の作用の薬に変えてみましょう」と、治療に関して、お互いに建設的な会話ができるからです。
反対に、何かしらの不満を抱えているにもかかわらず何もおっしゃらない患者さんに対しては、適切な治療に辿り着きにくいと言えるでしょう。
お母様が自分で言えないのであれば、相談者さんが担当医にお母様の気持ちを伝えてあげたほうがいいと思います。それは、「クレーム」ではなく「情報+要望」です。もし言いづらいようでしたら、まずは世間話でもするように会話をはじめましょう。そして、「母の心理面の情報提供なのですが……」と話を向けるのです。
そのうえで、「母は『頑張って』と言われると、プレッシャーに感じてしまうようなので、『ゆっくりでもいいから、マイペースでいきましょう』などと声をかけていただけるとありがたいです」と、要望を伝えてみるのはいかがでしょうか。
こちらの意を伝えて、医師の気分を害するかもしれないと不安に感じていらっしゃるのかもしれませんが、相談者さんが心配なさるほど、医師は気にしていないものです。風通しのいい関係でよりよい治療を受けるためにも、ぜひお母様に代わって伝えてあげてみましょう。
