これまでも自分の身の回りのことを面白おかしく話すライブはやっていたけれど、社会的事件も扱うようになったのは24年からです。

同年9月、死刑から一転無罪判決にくつがえった袴田事件に、じつは僕は日弁連の広報としてかかわっていました。無罪判決が出る前の時点での関係者との会話で、「裁判官の言っていることが不合理すぎて、もはや笑える」という話になって。

「ネタにしてよ」なんて言われ、その場では「さすがに不謹慎でできませんよ」と答えたけど、その帰り道に「いや、もしかしたらできるんじゃないか。これができたらすごいことだぞ」と思ったんです。

真面目なこと、シリアスなことを笑いにもちこむのは難易度の高いこと。でも試行錯誤の末、事件の捜査や裁判の不合理に、僕なりのツッコミを入れていくスタイルでやってみたら、これがうまくはまったんです。

「本来笑うべきものじゃないのに」という気持ちがお客さんにもあると思います。僕ももちろん真面目な話は真面目にするのですが、あくまでそれは前フリで。

固唾をのんで聞いている最後にオチが来たときのカタルシスを、感じてもらえると嬉しいですね。