『カニジル』のコンセプト

『カニジル』は毎号1万部を発行し(当初は7000部だったが好評から1万部にアップ)、年3回発行される。

『カニジル』のコンセプトは、田崎編集長が考えた。

(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

1「人(スタッフ)にスポットをあてる」

2「医療のファクト(Fact・実際に起こったことや、裏付けのある客観的事実……主観、噂、推測と異なるデータや証拠をベースに証明できる事実)に基づき伝える」

3「医療に直接つながりのない人でも面白く読める記事」

他にも、分かりやすく親しみやすい、今までなかった病院を知ってもらえる記事や企画を置く。

この病院広報誌は、田崎さんがこだわり、よく他の病院がやっているような、宣伝広告は一切掲載しないことにした。純粋に病院を取材し、取材したライターやカメラマンが伝えたいことだけを書く。広告掲載企業には忖度したく無いし、読者には有益情報のみを伝えたい。

たとえ広告を取ったとしても雑誌制作費に還元できる予算は、たいした金額にならない。ならば、雑誌の主体性を一番にしたい。広告を入れると雑誌の統一感が失われ、デザイン性が毀損されると田崎さんは考えた。なんなら記事は、鳥大病院にとって不利になることも掲載する。メディアの報道意識、公平性、両論併記、真実性をベースに置くようにした。こんな広報誌は病院広報だけでなく一般企業の広報雑誌にも存在しない。

この方向性について田崎さんは、広報・企画戦略センターのメンバー、編集スタッフ、そして病院長の原田さんとも確認をした。

原田さんからも二つ返事で了解を取り付けられた。

「これで日本一の広報誌を作り出せる」

僕は心の中で感じていた。全て田崎さんの素晴らしい、プロの閃きだった。