「心」という絶対に所有しきれないもの

紙切れ1枚で法律上夫婦になったからといって、相手の心の中のすべてを把握し、コントロールすることなんてできるはずがないし、そんな権利もない。それは頭ではわかっている。

それでも、相手の心の一番深い場所を、誰にも渡さず自分だけで独占したいと願ってしまう。

この醜くて切実な感情の正体は、まぎれもなく所有欲だろう。

結局のところ夫婦といえども、突き詰めればただの人間と人間だ。目に見えない「心」という絶対に所有しきれないものを、ただお互いの意志だけでつなぎ止めなければならない。

だとしたら、夫婦って一体なんなんだろう? 

ドラマはこれからどう展開していくのだろうか。

……などと書いていたところ、執筆時点で放送されている最新の第4話で、コインランドリーの充とあずさを見ていた老人が、「あの2人は家族みたいだった」と、配偶者亡き後コインランドリーで会っている咲子と樹生に証言したのだ。現在、視聴者の間では「実は充とあずさは兄妹なのでは?」という考察まで飛び交っている。

なんだよ、それ! もし本当にただの兄妹だった場合、ここまでの私の「心の浮気のほうが許せない!」なんて熱弁は完全に空回りだ。 

兄妹のコインランドリーでの微笑ましいおしゃべりタイムに対してブチ切れている、ただの情緒不安定な嫉妬狂いになってしまう。

頼むから、どうかただのプラトニックな不倫であってくれと不謹慎極まりない祈りを捧げながら、次週の放送を待っている。

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